Works

2020年 空白の器 ひかりかがやくとき

千葉市文化センター5階市民サロン(千葉)
2020年12月4日(金)〜6日(日)
無題

材料 韓紙に鉄錆 
2011年3月11日 
私はいつもと変わらないように関西の大学で制作をしていました。
するとそこに先生から今、関東で大きな地震があった聞きどうせいつものことだろうと思い他人行儀でニュースを見ていました。
途中から事の重大さに気付き阪神淡路大震災の事を思い出しました。展覧会も近かった私は、再び制作に没頭しましたが震災の事が離れませんでした。震災の事で頭がいっぱいになり昔、北海道の牧場で働いていた時に牛の出産に少し立ち会ったのを思い出し、無意識に牛の出産の絵を描いてしまいました。

電球なまくらげうし 他

材料 韓紙、水彩用紙に鉄錆 墨 
2013年10月 
福島県の芸術祭で廃墟旅館で展示した作品になります。
展示場所にしばらくいると、昔きたお客様か、従業員かわからないですが、目に見えない妖怪のような気配を感じました。有名な幽霊やお化けではなくて、新たな幽霊やお化けをこの場所に目で見える形の作品にして展示をしました。

無題

材料 水彩用紙に鉄錆 墨 
1995年1月17日 
阪神淡路大震災があった前の日 私は、小学生4年生で学校の宿題が終わらなくてどうにでもなれと思い宿題もせずに寝ました。
今でも覚えていますが、前日の夕日は綺麗で嘘みたいに赤くて、皮膚の色までもが赤く染まっていました。宿題に図工の絵を描くものがあり、テーマは覚えていませんがゴヤの巨人の絵を模写したのを覚えています。その時の感覚を20年以上経った今、絵にしてみたいと思い絵を描きました。

無題

材料 厚紙に鉄錆 
2015年11月
私は、介護の仕事をしながらアーティスト活動をしています。
こちらの作品は介護福祉士の実際に使った受験用紙を拡大してコピーした作品になります。
試験は昔から嫌いで受けたく無かったですが、仕事上であった方が有利になるので、仕方なく試験を受けました。
普通に試験を受けたら滑ると思ったので、受験のイメージを変えてみたいと思い受験用紙を拡大コピーしてくしゃくしゃに丸めて、受験用紙を広げました。綺麗に広げる事によってイメージが変わると思ったからです。まだ試験を受けたくない気持ちがあったので、更にイメージを変える為に鉄錆を受験用紙につけました。すると、鉄錆がタイムマシーンのように感じて未来にしか行けない鉄錆が、過去に行ける事が出来るような感覚になりました。過去にいく事が出来るなら、受験のやり直しが出来ると思いました。
まだ、試験を受けていない段階でこんなことを考えていたら、複雑な気持ちになり後悔しないように頑張ろうと前向きな気持ちになりました。

2014年 くだり羊
厚紙に鉄錆
美術の美の漢字の上の部分は羊です。美は、羊がたくさん食べて大きく成長したのが、美になりました。その羊が上からくだり、美を与えに天から下りにきた羊の絵を描きました。

2010年から2013年 熊の作品
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2010年から2013年 熊の作品
立ち上がるくま
あいさつをするくま
熊は、死ね場所をさがす
色々な紙(和紙、韓国の紙、水彩用紙、美濃紙等)鉄錆、墨
自分の作品で1番長くモチーフとして使っていた熊の作品になります。古い民話、神話の中では熊は、神様でありシャーマンであり、森の王様です。当時、親が治らない病気になっていました。自分自身で出来ることはなくて身の回りの世話も思うとおりに出来なくて歯がゆい思いでした。そんな時に熊の神様のことを知り神頼み的な感じで制作をし、なんとなく熊の作品でいいものを作ると助かるような気がして無我夢中で制作した作品です。

死者の器

材料 骨董屋で見つけた入れ物 油にエタノール
2020年 12月 
昔に骨董品店で見つけた瓶の中にエタノールと油を入れています。エタノールは、数日で完全に無くなってしまいますが、油はゆっくりと無くなり完全には無くならず油の跡は瓶に残ります。その有様を動物の死体のように思い制作しました。

贈与するもの
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材料 水彩用紙に鉄錆
2011年 
道端に落ちていた鉄屑を拾い作品にしたものになります。
江戸時代では、写真を撮ると魂が取られると言われましたが、そんな感覚に近いのかもしれません。

無題
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材料 水彩用紙に鉄錆 墨 顔料 顔料インク
2010年
この作品は、世界中に昔いた裸族と裸の自分が真ん中におります。
先進国の人達が自分達の文化を裸族の人達に親切心から教えてしまった為に滅びてしまいました。1番多かったのは、感染症で衣服を着ることを教えてしまった為に免疫力が弱くなってしまい滅びてしまいました。当時の私は人間関係で悩んでおり、自分が良かれと思うことでも知らない内に相手を傷つけてしまっているか疑心暗鬼になっていました。そこで、裸族と同じように裸になり、写真をとり頭の中でぐるぐると回っている感じ描きたいと思いました。この作品を両脇には、鉄錆で作った鉄団を小さい時に作った土団子のようにお供えものをするように絵の両脇に置きました。

かんげんする
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材料 鉄(のこぎり、轆轤) ゴミ袋 ビニール ブルーシート 養生テープ
2016年
今まで鉄を酸化させて鉄錆を使う作品をしてきましたが、鉄を還元させて作品を作ろうと思いました。例えば、今までの制作で使ってきた自分にとっては絵の具のような役割ののこぎりを綺麗に磨いて作品にする。使い捨ての園芸用のビニールシートやゴミ袋に鉄錆を転写して作品にすることによって使い捨てるものじゃ無くて保管するものになる。等をして、物のイメージを変えて、科学的には還元するのではなく、美術的に還元をした作品になります。

鉄錆の作品を作る前の作品
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2008年 過去の芸術家を瓶に閉じ込める
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鉄錆を使った作品の前に制作したものです。
過去の芸術家達のイメージを瓶の中に入れた作品です。
作品が出来て10年以上経っていますが、状態が変わった作品やほとんど変わっていない作品があります。瓶の中の鉛が錆びたり瓶の中に入っていた油やエタノールが変化してるものもあります。

無題
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材料 美濃紙、韓紙に鉄錆、墨
立てる自画像 巨匠の匠 等
2010年
こちらの作品は、はじめて発表した作品になります。私達の文明で鉄は、欠かせないものであり、鉄の文明が成長するのと並行して私達の文明も成長しました。また、鉄は戦争によく使われてより武器として活躍する度に鉄の文明は進化しました。日本で1番人が死に戦が激しかった時代は、刀を研がずにあえて刃こぼれをしている刀で戦をしていました。その方が、相手に切れ味がいい刀よりダメージを与えることが出来るからです。私は、鉄らしい鉄は、刃こぼれしている刃物だと思いました。
現代で1番近いものは、のこぎりが近いと思いのこぎりをモチーフにしました。その、のこぎりの錆と墨を薄い紙の上に描きそれを自画像として作品にしました。

コンセプト

空白の器
内側に「何もない空間」が囲まれている所、何もない空間であるからここは何かが入るかもしれないという可能性が生まれる。この「かもしれない」という可能性が重要であり、その潜在性に対して手を合わせるという意識の動きが神道の信仰心である。
白(しろ) 原研哉 中央公論新社より
隕石は精子であり、卵子である星とぶつかり爆発すると新たな命の誕生になる。
地球の場合は爆発によって『鉄』という命の源を作りました。そして、鉄が錆びる環境だから私達が生まれる事ができ、まわりの環境に影響され多種多様な生物が進化しました。錆が発生する現象は科学でも実証されていることですが、この現象はアニミズムであり現代の私達の文明より巨大な力を持ち、理解しきれないものがあります。気候変動や災害、感染症により世界中が大きな危機を迎えるいま、私たちは自然を採取可能な資源という考え方について、限界がきているのではないのではしょうか。今回の展覧会のタイトルである『空白の器』は、私達の身近な日常生活に存在していますが、急に存在するものですからキャッチ出来ず流されてしまう事があります。その『空白の器』をキャッチして熟成させるかのようにかがやかす事が出来ると、私達の生活はどれだけ豊かになるのかと思います。